カテゴリ:気球技術系( 36 )

Box

気球のフライトで、低層と、上層の風の向きがほぼ180度違っている場合、ぐるぐる同じ場所を飛行することが出来る場合がある。このような状況のことを、日本でも最近は”Box"と呼ぶのが徐々に広まっている。気球界の一般名詞化しつつある。

この名称は、世界最大の気球大会、アメリカのアルバカーキ・インターナショナル・バルーンフェスタから広まったと思われる。

10月に、アメリカ、ニューメキシコ州で開催されるこの気球大会の最中、このボックスと呼ばれる風が吹くことが多いのだ。この特徴的な風の動きを、”Albaquerque Box"と地元の気球乗りが言い始めたのが始まりだ。自分が初めてアルバカーキに行ったのが1988年だったのだが、最初、会話の中に出てくる”Box"の意味がわからず、相手に尋ねたことがあった。説明されてすぐにその意味がわかったけど。

この風があると、バルーンフィールドから離陸してぐるぐる回りながら長い時間フライトすることが可能になる。大抵、東からの風で徐々に西に流されていくので、リオグランデ方向に飛んでいくことが多いのだが。

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ランチサイトから離陸し、いったん南に流され、上の風で北に戻しながらランチサイトを望んでいる画像。写真右側が南、奥が東。このパターンの風が良く吹くのだ。


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北に上空の風で振ってから、南方向のランチサイトを遠望した画像。


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かなり北に振ってから、低空に下ろし、リオグランデの上を低高度で飛ぶ気球。


アルバカーキの一番良い感じのフライトが出来るのが、このアルバカーキボックスが出ているコンディションなのだ。アルバカーキをよく知っているパイロットなら、だれもが、アルバカーキボックスを待ち望んでいる。

アルバカーキボックスのことはウイキペディアにすら書かれている。
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Albuquerquebox.png


余談だが・・・・もう10年以上前の2000年のアルバカーキの大会は、悪天候が続き、アルバカーキボックス2000なんていうネーミングを付けられたイラストが新聞に載っていたことがある・・・・ホテルを出て、ランチサイトに行き、ブリーフィングが終わると、ホテルに戻る・・・そういうボックスだった・・・


画像は2007年10月10日 自分がパイロットで飛行していた。
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by airspace_balloon | 2011-03-07 20:44 | 気球技術系

燃費は圧力によっても違う

気球のフライトにおいて、バーナー、球皮の状態など様々な条件で燃費が違うことはパイロットなら、経験上知っていると思う。

同じ機体、同じ離陸重量で飛んでいても、燃料圧によって、燃費が違う点も考慮すべきことの一つだ。

バーナーの設計で、効率の良い燃焼が得られるのは結構狭い圧力帯域になっている場合が結構ある。実際に飛び込んでみないとそのバーナーのそういった癖を知ることは難しいが、どのようなバーナーでも、もっとも効率の良い燃料圧の巾は限られている。

冬場は、外気温も低いことがあり通常の使用をする限り、燃費はかなり良くなるのが通例なのだが、ガス圧が極端に低い場合はこの限りではない。燃焼効率が悪くなり、燃費低下を招く。

さらに、燃料圧力が低い場合、炎は短くなり、開口部周辺からのヒートロスが多くなる。この要因からも、燃費低下につながる。エアロスターのような深めのスカートを装備していてもこのヒートロスはバカにならず、スクープなどでは更にこの傾向は強まる。

冬でもしっかり燃料を暖めるなり、窒素加圧し、適正圧力を確保してフライトすることが色々な意味で必要なことだ。
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by airspace_balloon | 2011-01-29 16:24 | 気球技術系

自作計器のHP

アメリカの自作気球系のサイトをネットサーフしていて見つけたのだが、気球用計器を自作するという内容のHPだ。

内容はかなりしっかりしていて、やってみようかなぁと思うような物。温度計も装備していて下手なメーカー製計器よりかなりマシかもしれない。日本の気球乗り、意外によい計器を持っていない人が多いので、こんな計器作ってみるのも面白いかもしれない。


http://www.proaxis.com/~bobledoux/instovr.html
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by airspace_balloon | 2010-10-14 23:26 | 気球技術系

コロラドやオレゴンをバスケットに固定するベルト

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ガーミンのGPS コロラドや、オレゴンなどをバスケットのリジットポール部分に固定する簡単なストラップを作った。といっても、ニフコのテープアジャスターに25mmのテープを縫いつけただけなんだが。それを、コロラドなどの標準付属のカラビナストラップのテープの部分を少し浮かせて、そこに通しただけ。

この状態でバスケットのリジットポールに固定できる。不安が有れば上のカラビナ部分にもベルトを1本通せばなお確実になる。以前からこうすればいいと思っていたが、作ることもなく今まで来てしまった。60シリーズなどより、簡単に固定できる構造なのはありがたい。

蛍光イエローと、黒のベルトを作ってみた。
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by airspace_balloon | 2010-09-21 22:28 | 気球技術系

アンドロイドやガーミンで競技地図を使う方法

ちょっと前の日記に書いたアンドロイドやガーミンで競技地図などを表示させる方法を簡単にまとめてみる。

アンドロイドでは表示させる方法は大きく分けて2種類ある。OZIを使用して作成したデータを表示できるソフトを使用する方法と、カシミールを使用してマップカッターというソフトを使用してデータを切り出す方法の2種類がある。今回は、カシミールベースのデータから切り出した物を使用したYamanaviというソフトを使用した。

カシミールで競技地図の画像データを使用するためには、画像データをカシミール上で正確な位置にマッピングする必要がある。この作業には、色々な方法があるので、その一つの方法として自分の使用したのは、まず細かい計算で画像の4棲みのポイントの緯度経度を正確に割り出してその数値を入力した。そのデータをKMZ形式にしてカシミールから出力し、そのデータをグーグルアースの画像と重ねて誤差がないかのチェックをした。

そのデータを、カシミールのアドオンソフト、マップカッターから切り出して使用した。

ガーミンのカスタムマップもカシミールからKMZ形式で切り出した物をコロラドやオレゴンのカスタムマップフォルダーに転送して表示設定をすることで使用できるようになる。

それぞれのソフトなどで表示できる範囲の制約などがあるのでそのあたりはソフトやハードの制約による注意が必要だが。

あまり詳しい説明ではないが、まずはカシミール上で使用できるように正確にマッピングすることでアンドロイドにも、ガーミンにも使用できるデータ化するのは簡単にできるということだ。
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by airspace_balloon | 2010-09-16 08:14 | 気球技術系

Orego450でも競技地図は問題なし

アメリカの某サイトでかなり安売りしていたオレゴン450を注文していたのだが、到着したので、ちょっとテストをしている。
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ガーミンの製品は初物買いはしないのが鉄則とすら言われるほど初期トラブルが多い。オレゴンが出て数年。そろそろ値段もこなれたし、品物も安定してきてるはず。

地図データの転送、表示関係はColoradoとほぼ同じで、測位精度などはまだ厳密な比較はしていないが、大きく違いはないと思う。アンテナがへリックスアンテナからパッチアンテナに変わっているなど多少の変更があるので特性の違いは出るはず。

ガーミンのGPSにありがちな電源関係の接点不良がやや気になるので、早速分解して内部の構造をチェック。

分解はコロラドと同じく6本の六角ネジを外せば簡単に分解できる。間にはゴムパッキンがあり防水はこの部分で維持している。再度組み立てるときにクライトックスのグリスを少し塗って防水性を更に高めるのもこの分解の目的。
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基盤構造は以前に比べてかなりシンプルになっている。カスタム化が進んでいるようだ。また電源電圧が以前より低くなっていることもあり、バックアップ電池も小さい。


接点はコロラドよりも小さくなり、調整は多少出来るがほとんど不可能か。電源が突然落ちるような症状は、ガーミンの得意とする標準仕様なんだが・・・・ほとんどこの接点の問題。今のところ問題は無いが、問題が出るようなら対策が必要かも。
マイクロSDのスロット部分の窓も一応防水されている。
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USBコネクターはコロラドの場合は基盤側にあったが、オレゴンは電池ボックス側になり、接点を介している。ちょっと微妙な設計・・・
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以前よりは作りがこなれてきているのは感じる。

ディスプレーは以前よりは少し見やすくなっているとは言うが、比較する物が手元にないのでわかりにくい。コロラドよりは、やや暗い・・・使い倒してみないと評価はまだしにくいかも。


そして、気球で使うのに重要なカスタムマップで競技地図を表示させる部分だが。
問題ないのは解っているが、試してみないことには・・・
フライト中PZとの位置関係を正確に見られるのはやはり良いのです。

アンドロイド携帯でも出来るのはここ数日書いているけど、やはり餅は餅屋でハンディーGPSの方が何かと使い勝手はよい。アンドロイドの方がディスプレーがでかいというアドバンテージもあるんだけど。

オレゴンにある、スクリーンキャプチャー機能で撮ってみた。これ以前の手持ちの機種にはない機能だ。特に何に使うというわけではないが、こういう記事を書くには良いのかも。

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by airspace_balloon | 2010-09-11 23:20 | 気球技術系

球皮修理に関する警鐘

先日、修理依頼を受けたエアロスターの球皮がありました。修理依頼は開口部のパネルに焼損がありその補修の依頼だったのですが、その補修箇所以外に、開口部周辺に多数の小さな焼けた穴をリペアテープで塞いだ場所があり、とても驚いたのです。

なぜ驚いたのか。

熱気球の基本設計の重要な部分に自己消火性のある素材を開口部のバーナー炎が届く場所には使用するのが大原則だからです。開口部から3~5mぐらいまでの場所は、バーナーの炎に直接あぶられる可能性があります。その場所に使用する素材は、たとえバーナーの炎にあぶられても、燃え上がることなく、解けたり炭化したりするだけで終わる必要があります。

通常、気球に使用されている素材、ナイロン、ポリエステル、そして、ノーメックスなどのアラミド繊維などはこの特性があります。ナイロンでもシリコンコーティングの物は自己消火性が低いので、開口部周辺には使用しないのが大原則になっています。

その意味でリペアテープは、その接着面の素材が燃え上がる可能性があり、絶対開口部周辺の補修には使用してはいけない素材です。同様に、ガムテープなどはさらに着火しやすく、大変危険です。ノーメックスの部分の修理に似たような感触の防炎加工の綿を使用して燃え上がったなどという事例すらあります。防炎加工されていてもある限界を超えると簡単に燃え上がります。

その意味で、上記の機体は、開口部のロードテープ周辺にリペアテープを貼り重ねてあり、万が一着火した場合、ロードテープを焼き切ってしまう可能性すらありました。

また、リペアテープの接着素材は、熱劣化を起こし、強度も補修に十分な強度を保てないので、縫製無しに開口部以外の補修として使用するのにも無理があります。必ず縫製によって補修される必要があります。開口部以外の小さなピンホールの応急的補修以外には使用できない素材だという認識を持つべきです。

アメリカのリペアステーションなどでは、補修には絶対にリペアテープだけを使用しません。その方法では、耐空性維持のための検査を通らないからです。リペアテープを貼り、その上から縫製するような修理はしますが。

リペアテープのような素材を気球に全く使用しないわけではありません。アートワークや、登録ナンバーなどの部分などで、開口部周辺ではない部分には使用している場合もありますが、強度をそれにより持たせるような使い方はしません。


日本気球連盟では、機材の管理は、所有者の責任で行われることになっています。話題にした機体のような危険な方法で補修されていてもそれをチェックする機会は実際の所ありません。最終的には各パイロットが機材についてより深く知ること以外、このような問題点を見つけることはできないわけです。パイロットはアメリカなどより、より深く機材に対する知識を持つ必要があるということでもあります。

なお、自己消火性のない素材を開口部周辺に使用して、事故になった事例が国内でもありますし、海外では死亡事故の事例もあります。

リペアテープという素材、気球でリペアに使用する物ではないというぐらいの認識を持つべきだと思います。
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by airspace_balloon | 2010-09-05 23:36 | 気球技術系

ガーミンGPSに気球の競技マップを表示させる

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しばらくぶりの投稿になったのだが・・・

気球の競技地図データをそのままガーミンなどのGPS地図データにすることが出来るのだが、出来るのは知っていてもやってなかったが、ちょっと別件でデータを作成したついでに渡良瀬周辺の競技マップをガーミンのGPSで使用可能なデータにしてみた。

カスタムマップの機能が、昨年終わりぐらいから強化され、ベータ版が正式バージョン化されて数ヶ月・・・かなり簡単にデータが作成できるのが解っていたが・・・やる必要がないと手を出さない物で・・・すでに誰かやっている人はいるとは思うが、こんな感じになる。

データを使用可能な形式に変換して、GPSにUPするだけ。ただ、画像データなので、位置を正確にデータ上にマッピングするのに少々手間がかかる。


このタイプのデータを使用できるのはコロラド、オレゴン、ダコタ、それに最近出た62シリーズと78シリーズ。古い60などでは使えない。

データ化した地図は800mスケールより小さいサイズで表示される。それ以上大きなサイズになると、ガーミンの通常のデータ形式のマップが表示される。

PZ位置などが正確に表示されるので、フライトしながらどこからPZかなぁと、気にするまでもなく簡単に解るのは便利かな。

競技ではPCを搭載する人も多いが、普段のフライトや、トレーニングにPC搭載は考えられないので、この地図データを使用できるのは普段使いには便利だと思う。

もう少し高詳細の地図データが有ればよりクリアーなマップを搭載も出来る。


国土地理院の25000分の1のデータがネットで公開されているのでそれもマップにすることも出来るが、詳細なデータなので、広範囲のデータをGPSにUP出来ない。
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ガーミンのカスタムマップは画像データを地図として使用するのだが、色々制限もある。実用上、普段の使用ではそれほど困らないぐらいのカスタム地図データがUPできるが、今の10倍ぐらいUP出来るとかなり便利だと思うんだが。
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by airspace_balloon | 2010-08-31 19:47 | 気球技術系

カルレッツとクライトックス

カルレッツというOリング素材があります。

気球に使用するブラストバルブなどのOリングに使用するととても良い結果を得られます。

フッ素系素材で、デュポンが作っています。エアロスターのバーナーに使用しているのもこのカルレッツのOリングで、長期間リークなどのトラブルフリーで使用実績があります。そしてこのOリング用のグリスが、同じデュポンの、フッ素系、クライトックスです。

残念ながらちょっとだけ高いですが、全体に占める値段としては、大した物ではありません。エアロスターでも核心部にはこの素材のOリングを使っていますが、タンクバルブ、ホースの先端などはもっとグレードの低いOリングを使用しています。

メーカーがこれを使用しているかどうかは、冬場北海道でリークするかどうかで、判断できますね・・・・マイナス10度以下で一晩放置して翌日の朝リークするようなら、安いOリングを使用している証拠です。

こういう問題は・・メーカーの技術的バックボーンの低さと、素材知識の低さ以外の何者でもないですが。

http://www.dupontelastomers.com/Japanese/Products/kalrez.html
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by airspace_balloon | 2009-03-16 16:52 | 気球技術系

バスケットの皮

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1987年から使っているバスケットの上部の皮を張り替えた。
さすがに20年余り使用しているので、かなり傷んでいた。

バスケット全体を高圧洗浄機で汚れを落とすように洗浄し、籐の部分にはチークオイルとミネラルオイルを混ぜた物を塗り込み、底の部分にはウレタンニスを塗った。

皮は、スムースレザーの1.5mm厚の素材。ネットオークションで安価にて入手。グリーン系の渋い色だ。

バスケットのメンテも入れて、2~3日の作業。リフレッシュしたバスケットは気持ちがよい。

皮をナイロンの黒い紐で編んだのだが、手にマメを作り、つぶしてしまった。
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by airspace_balloon | 2008-07-14 16:08 | 気球技術系