エアロスターが熱気球製造を停止する件

関係者にはメールで連絡していますが、エアロスター社が熱気球の製造を来年1月末で停止すると発表しました。

エアロスター社のプレスリリース





公表されている理由は9.11のテロ以降、熱気球がアメリカで大きく衰退し、それに伴う販売不振、熱気球部門の赤字状態が解消されないこととなっています。9.11以降、航空機関系のメーカーが払うPL保険は数倍に高騰、プライベート航空機のカテゴリーである熱気球の保険も同様に高騰、ライドなど、観光フライトの規制の強化など、熱気球を取り巻く環境はとても厳しい物になっています。アルバカーキの大会でも年々参加機数が減少し、大きなスポンサーが降りてしまうなど、大会自体も衰退傾向にあります。

熱気球の衰退はアメリカだけではなく、ヨーロッパでも大きく、国によっては国内でのフライトがとても難しくなっている国もあります。アメリカ同様に保険が高騰し、とても個人レベルでは払えない国も出てきているようです。
幸い、日本ではここまでの大きな影響は出ていませんが、経済的な衰退と若い人が大物レジャーに参加しない傾向がここ数年顕著で、日本気球連盟の会員数も減少をはじめています。

最近アウトドア系の遊びに出かけると、若い人があまりいない。30代後半から50ぐらいのオヤジ、おばさんばかりが目に付きます。熱気球も同様に若い人が減ってきているのは明かです。
これからどう推移していくのか、なかなか将来が見えてきません。

話をエアロスターの気球に戻しますが、エアロスターの熱気球は大きく販売をテロ以降落ち込ませましたが、それに反して、航空宇宙、軍事などの他の部門は大きくビジネスを伸張させました。特に軍事関係は砂漠用戦闘服や、パイロット用ドライスーツの分野では成功し、エアロスター内部で熱気球部門の発言力が大きく低下していったのも今回の決定に影響していると思います。以前居たパイロット、エンジニアなど、熱気球関係のスタッフがここ数年で会社を離れていたこともこの決定の前兆としてとらえているべきでした。
なんとしてもこの事業を続けようというスタッフより、数字で判断するビジネスマンが多くなってしまったということでもあります。

今後、エアロスターの機体で飛ばれている方はメインテナンスに不安があるかもしれません。エアロスター社は販売した熱気球のメインテナンスパーツの供給は続けると断言しています。会社が傾いているわけではないので、この約束は守られることと思っています。幸いわたしは、熱気球自作からはじめたので、たとえパーツの供給が止まってもかなりのメインテナンス、代替えパーツの自作なども出来る自信と設備もありますので、末永く安心して使い続けて頂けると思います。

今後も色々な動きがあると思いますが、それらについてもこちらで追々報告することになると思います。
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by airspace_balloon | 2006-08-10 14:28 | 気球一般
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